バレンタインデーに手作りのチョコレートを作ったことの
ある方も多いと思います。
チョコレートを溶かして、型に流し込んで冷やせば
でき上がりと思ったのに、うまくできなかったという
経験はありませんか。
実はチョコレートをうまく固めるには、ちょっとした
コツがいるんです。
専門用語でテンパリングといいます。
「そんなの常識!」という方も多いとは思いますが、
今回はテンパリングについて、ご紹介します。
カカオに含まれる油脂(ココアバター)には、6種類もの
結晶があり、それぞれ固まる温度が違います。
そのため夏など暑いところにチョコレートを置いておくと
部分的に溶け、固まるときに不安定な結晶になってしまい、
それが安定した結晶になるときに脂分が浮き出て、
ブルーミングと呼ばれる白く粉を吹いたような状態に
なってしまいます。
手作りチョコレートを作るときも、失敗するとブルーミングが
起きて、おいしくないチョコレートができてしまうわけです。
ではおいしくてきれいな手作りチョコを作るには、どうしたら
いいのでしょう。
そのためには細かい温度管理が必要です。
まずは微妙な温度が計れて、使い勝手のいい温度計を
用意します。
そして以下の手順で作ってみてください。
1.チョコレートを削って、50℃ぐらいのお湯で湯せんにして、40℃まで温めます。
これで全ての結晶が溶けます。
2.よくかき混ぜながら、冷水につけて温度を下げていきます。
32℃ぐらいまでは早く冷やしてもよいですが、あとは冷水に
つけたり出したりを細かく繰り返しながら、ゆっくりと
25℃(ブラックチョコは27℃)まで下げます。
このとき常にかき混ぜて温度を一定にすることが大切です。
また水が混ざらないように注意しましょう。
3.温水で再度ゆっくりと温めます。
5分で28℃(ブラックチョコは32℃)を目安に、温水に
つけたり出したりを繰り返します。
このときも常にかき混ぜつづけます。
4.28℃になったら型に入れ、気泡をとって冷蔵庫で
15分冷やします。
これで型からも取り出しやすい、きれいでおいしい
チョコレートができます。
by「過去のコラム【手作りチョコレートの上手な作り方】」
◆チョコレート作り方◆